更年期に知った事
母が更年期になった時、家を出ていた私は兄弟から連絡を貰って一時期帰った。
昔から強引な所はあったけど、更年期になってそれがもっとひどくなっていた。そういう記憶があったので、自分が更年期になっていると自覚した時、怖くなった。
もし私が更年期のせいだとはいえ、ジジに迷惑をかけて嫌われてしまったらどうしよう。体が辛くなっているのに、一人ぼっちになったりするんだろうか。
更年期の症状を誰かと比べる事は出来ないし、私の症状がひどいのか軽いのかは解らないけど、めまいからはじまってホットフラッシュ、中途覚醒、今まで感じた事のない倦怠感、食欲低下、不安感と精神的なダメージ。
辛かったのは中途覚醒と倦怠感、精神的なダメージの3つ。どこでも寝れるし眠りは深いタイプだったので度々目が覚めるようになったのは辛かった。倦怠感は土の中に体がめり込んでいくようなだるさと重さだった。そして夫が仕事に行くとなると妙に不安になって、時々わけもなくテレビを見ながら声をあげて泣いた。
「君は世界に必要ないよ。さっさと消えなよ」という気持ちにもよくなった。その度に、「大丈夫、生きてるだけで誰かの役にたってるんだって」と自分で自分を励ました。時にはジジに「私が必要だよね。必要だと言って」と言ったりもした。普段はま、いっかというタイプなのに、弱った途端になんて面倒くさい女なんだろうとも思った。
女性ホルモンはティースプーン1杯ぐらいだという。それが減ったというだけでこれだけの症状が出たのはびっくりだった。人はいろんな事を言うけど、体の中の何かが少し足りなかったり逆に増えすぎたりするだけで、病気になったりする事もある。何が原因で病気になるとか、どうしたら治るなんて簡単には言えない。生き物の体は不思議だ。
自分でも面倒くさくなった自覚があったから、ジジは呆れてるだろうなと思って聞いたら、昔から面倒くさい女だったからなと言われた。単に私に自覚がないだけだったらしい。有難かったのは、あれだけ喧嘩もしたというのに、ジジは弱った私に優しかった。
今更、誰かを探して最初からすり合わせなんて面倒な事は出来んと言っていた。それは私も同じ。私が悪いの?どうやったら喧嘩せずに仲良くやっていけるの?と、時には怒り時には泣き時には悩んだ時間は無駄じゃなかった。きちんと夫婦は作ってこれたんだなと嬉しかったし、面倒だっただろうに付き合ってくれたジジには感謝しかなかった。
後、何十年一緒に居られるだろう。10年かな、20年かな。毎日を楽しんで大事にしていきたい。老後になったら暇になると思っていたけど、ちっとも暇にはならない気がする。